マエカブ短篇集[〜蔓天堂ラプソディ〜猿の手][幽玄〜耳袋(巻ノ壱-33、巻ノ伍-90より〜] 
日程:2011年9月11日(日)・18日(日)※2日間公演
時間(両日とも):16:00開店、16:30開演
※30分×2本芝居。間に30〜60分程度の休憩タイム(食事も可能)
休憩タイムには、マエカブ「ミニ縁日」の開催を予定しています。
場所:ヨコクラうどん(店内)
※香川県高松市鬼無町鬼無136-1 ※JR鬼無駅より徒歩約10〜15分
http://www.shikoku-np.co.jp/udon/shop/661
チケット代:1,000円 ※ウドン代は含みません。

株式劇団マエカブは香川の劇団なのです。香川と言えばウドンなのです。
だからというワケではありませんが、マエカブ次回の公演の会場は「ウドン屋」!
桃太郎伝説と盆栽で有名な高松市鬼無町で、江戸末期頃から営んでいる老舗のウドン屋、ヨコクラうどんさんの一角をお借りして、30分×2本の短編集をお見せします。ちなみにストーリーに桃太郎伝説もウドンも全く関係ありませんがね!
芝居×ウドン屋という新ジャンル。芝居もウドンも熱々です!
※ウドンメニューには冷やもございます。

[〜蔓天堂ラプソディ〜猿の手]
両親を亡くし、姉妹二人で細々と暮らす紗南・真衣の元に、なんでも屋蔓天堂のケニーとトミーが現れた。彼らの目的は、今は亡き姉妹の父に貸し出していた『猿の手』を回収すること。しかし、契約者の願いを何でも3つだけ叶えるという『猿の手』は、「本人の望まない形で願いを叶えてしまう」という曰く付きの代物だった。これは猿の手を巡る人間の業を描いた、そんな物語。<人情コメディ>
脚本
 おかだたかひろ 演出 繁中あずさ
CAST ケニー:大黒健一(テアトル・ローマン)/トミー:繁中あずさ/紗南:遠藤実花/真衣:松永理枝(劇団 回転木馬)/父:仁後哲志
公演の様子はコチラから


[幽玄〜耳袋(巻ノ壱-33、巻ノ伍-90より〜] 
時は江戸―。
旧友が病に伏せているという知らせを受けた侍は、友の待つ屋敷に向かった。
見慣れた屋敷、顔なじみの子侍。
病にやつれた友の姿を除けば、それは見慣れた光景である…はずだった。
しかしそこで侍を待っていたものは、友から聞かされた思いも寄らぬ告白。そして奇妙な出来事の数々だった。<純和風ホラー>
脚本・演出 仁後哲志
CAST 侍:仁後哲志/主人:岡田敬弘/子侍:淀加奈子/女:高木康男/女(声):繁中あずさ
公演の様子はコチラから


TECHNICAL STAFF 照明:繁中あずさ/岡田敬弘/光ちゃん/たなちゅー  音響:淀加奈子/遠藤実花  フライヤーデザイン:遠藤実花


会場となったヨコクラうどんさんへの行き方を写真付きで紹介しています。
コチラから(別ページ)



マエカブ短篇集「猿の手」「幽玄」の舞台となる、老舗ウドン店「ヨコクラうどん」さん。
いくら香川がウドン大国とはいえ、何故ウドン店で芝居を行うことになったのか…。
舞台の裏側に隠された、マエカブ社長・岡田(AB型)とヨコクラ店主・横倉さん(AB型)の熱い想いをお届けします。


岡: 正直、最初このお話が持ち上がった時は「ウドン店で芝居? 大丈夫かな?」と、ピンと来なかったんですよね。実際、ヨコクラうどんさんにお邪魔したことがまだなかったので、どんな店かも分からなくて。
横: 実際来てみてどうでした?
岡: …想像以上でした。店の中に入った瞬間「これだ!」って。すぐうちの仁後(=マエカブ副団長)を呼んで芝居の構想を練り始めました。
横: 岡田さんの目指すところにあっているなら、なによりです。
岡: 香川でウドン店で、というのがベタですが良いですよね。面白いです。建物に趣(おもむき)もあるし。
横: もう築100年とかなんで、傾きもありますけどね(笑)。
岡: いやいや…会場(ヨコクラうどん)の雰囲気と芝居の内容が、上手い具合に融合すると思います。
横: 観客の皆さんはビックリしないですかね? え、ウドン屋で? なんで、って。
岡: ビックリしますよね、そりゃ(笑)でも、もしまた機会をいただけるなら、回を重ねるごとに口コミで広まればいいなと思います。県外の方だったら、ウドンを食べるついでに芝居も見られるし。一種の観光名所的な存在になったらおもしろいですね。目指したいです。

横: 今回芝居の舞台となる場所は、最初ガラクタで埋まってたんですよ。そこをキレイに片付けてみると、その場所を使って絵を飾りたいとか、ライブをしたいとかって話をいただくようになりまして。
岡: それだけ魅力がある場所だったということですね。
横: 良いこと言うね(笑)基本、おもしろいことが好きなんで、おもしろいことには積極的に取り組みますよ。
岡: (笑)
横: え、なんで笑ってんの?
岡: おもしろいウドンが作りたいって言ってるのかと思って。
横: いや、それもいいけど(笑)なんていうか、香川ってカルチャーとかに対する環境が欠乏してるところがあるなって感じがしない?
岡: 香川で劇団やってると言うと「香川に劇団なんかあるの?」って言われることがよくあります。実はいっぱいあるのに。
横: カルチャー文化が発展している土地だと「芝居を観に行く」というのは日常的によくあるけど、香川で芝居を観るとなると、それだけで一大イベントだったりするしね。
岡: なくても生きてはいけるけど、人が豊かに生きるためには必要なものですよね。
横: 人は何故生きるのか、とか。
岡: 人生を一杯のウドンで語るという。
横: そこまではアレですが(笑)そういうおもしろさっていうのも人生には大切だな、と。

岡: もっと文化的に。それは演劇でも音楽でも何でもいいんだけど、そういう感性を豊かにして香川を楽しくしていきたいですね。
横: 感性が豊かになるとね、毎日楽しい! ってなるでしょ。
岡: それ、大切ですよね。
横: 文化を育てましょう。…あ。なんか、スゴイこと言ってる?(笑)
岡: いえ、でもそれがマエカブのコンセプトであり、横倉さんの目指すところでしょ。
横: 芝居とウドンなんて、普通に考えると全く別世界のものなんだけど、人って、こうやって繋がっていく。繋がっていくことが生きるってことなんだなぁと思いまして。あれ、またスゴイこと言ってる? …いいよ、笑って(笑)
岡: いやいやいや、いい話です。
横: でも、マエカブさんの理念を聞いてると、いっそ自分たちの劇場持っちゃった方がいいんじゃない?
岡: それは…いつか持てればいいな、とは思います。
横: 仕事終わりとかにさ、時間があった時にふと観に行ける芝居小屋ってないから。
岡: 時間があって、パチンコ行く? じゃなくて、マエカブ行く? みたいな。
横: それおもしろい!

横: 実はね、いつか映画館持ちたいんです。マエカブで映画、撮ってくださいよ。
岡: 横倉さんも出演で。
横: じゃ、死体役で。
岡: いきなり死体ってどんな映画ですか!
横: まぁまぁ。でもね、この辺(鬼無町)って、昔は『鬼無銀座』って呼ばれてて、ダンスホールや映画館があったらしいんですよ。
岡: それは初耳です。
横: そういう文化を復活させたい気持ちもあって。
岡: その場所でお芝居をさせてもらうって、ちょっと感慨深いものがありますね。
横: やっぱり楽しく生きるために何かしたいんですよ。
岡: じゃ、ヨコクラさんはウドンで。
横: マエカブさんはお芝居で。
岡: 香川を盛り上げていきましょう。
横: キレイにまとめてきましたね(笑)でも、同感です。